八正道(はっしょうどう)が極まるとあなたはどうなる?
釈迦の教えである「八正道」については、仏教の基本的な教えとして広く知られていますが、その深い意味を理解することは必ずしも簡単ではないですね。
八正道は、正しい見方、正しい考え方、正しい話し方、正しい行い、正しい生活、正しい努力、正しい気付き、そして正しい集中の八つの要素から成り立っています。
これらの道は、仏教を学ぶ人が悟りに至るための道筋を示していて、最終的には「解脱」、つまり煩悩や苦しみからの完全な解放を目指すものとなっているんですね。
ここでは、八正道の各要素を現代的な視点から考えてみたいと思います。
八正道の八つの正しい道とは?
- 正見(正しい見方)
これは、現実を正しく世界を見ることです。何が正しいかは人によって判断が違いますが、世間一般には常識を元に言っていることが多いのではないでしょうか。
だけれども、常識もあやふやなもので、国によっては常識が180度違ったりしますから、これが絶対に正しいとは言い切れないですね。
では、何が正しいのかと言う疑問が湧いてきますね。答えを先に言っちゃうと、正しいとは、仏教、特に法華経では宇宙の誕生のメカニズムのことなんですよ。
まさか、仏教でそんなことを教えるいるとは思ってもみなかったかもしれませんね。しかし、お釈迦様が2,500年前に説かれたことが正しいんです。
宇宙がどうやって何も無いところから生まれたのか、その問いを追求することが、仏教的な「正見」なんですね。その答えが法華経に書かれているんです。 - 正思(正しい考え方)
正しい見方を持ったあとにやることと言えば、正しい見方を元に正しく考えることです。
これまた、どうやって正しく考えるのかと言う疑問が湧いてきますね。正見ができていないと正思ができないことは言うまでもないですね。
現代では、お金がすべて、人のことはどうでもいい、「今だけ自分だけ」のような考えがまかり通っていますけれど、これは間違いなのはすぐに分かりますね。
滅私奉公とか利他の心とか、人のために尽くすことで自分も人も幸せになると言うのが正しいです。
では、お金もうけはやってはいけないのかと言うと、そうではなく不自由なく過ごせるお金は必要ですが、必要以上に着飾ったり、美味しいものばかり食べたりのような贅沢をする必要はありません。
お金以上に大切なのは、宇宙の構造や物理の法則を理解し、それに基づいて理にかなった答えを見つけることなんですよ。
つまり、人間と宇宙の変えようのない本質について考えることは理にかなったことですし、それが正しい考えなんです。
なかなか、ここまで気がつく人はいませんけれど、いずれ分かる時代がやって来るでしょう。
正しい考えをしていないからこそ、地球上から戦争は無くならないし、ウソがまかり通ったりしているわけで、人類すべてが本質を追求するようになると世界は平和になるでしょう。 - 正語(正しい話し方)
正しい見方、正しい考え方ができたら、それを人に伝えないといけませんね。それには間違いのないように正しい言葉を使って、正しい話し方をしないとダメですね。
正しい話し方とは、話す内容が間違っていないことです。まず、考え方が間違っていると、口から出る言葉もウソばかりになっちゃいますよ。
そう言う意味で八正道は、一つの意味が独立しているわけではなくて、すべての要素がつながっているんですね。
もちろん話す技術として、ハッキリと分かりやすいようにやさしい単語で、聞こえやすいようにする必要はあります。
さらに、相手の知識や技量を見極めながら、相手のレベルと言っては失礼かもしれませんが、相手に合わせて話すことが必要ではないでしょうか。
つまり、正しい話し方をする前に、相手がどんな人かを見ることが不可欠なんです。
ウソ、いつわりのまかり通る世の中ですが、正しい話し方をしたいものです。逆に言うと、物事の本質、真理を話す人は正しい話し方をしていると言えますね。
特に人を導く人であったり教えを説く人なら、正しい話し方をしないといけません。ウソや間違ったことを教えてしまうと、その人の人生さえ狂わせてしまいますから。
結局、正語とは理にかなったことを話すことなんですね。仏教的にはなんで宇宙が生まれたのか、そして法華経とは何かを話すことです。
ウソの教えではなく、宇宙がなんで生まれたのか、そして法華経と何かを話すことが正しく話すこと、これが究極の正語です。 - 正業(正しい行い)
言葉だけでなく、行動もまた重要なんですよ。世間一般には、人のために尽くすこと、他人の迷惑にならないようにすることですね。
ここまでの3つが特に重要で、八正道の基本になります。
これまでで、正しい見方、正しい考え方、正しい話し方ができているので、今度はそれを実行に移すことですね。
正しいことと言っても、世間で言うような常識はもちろんですが、仏教ではさらに高い次元での行いをしなければなりません。
それはつまり、人と宇宙の本質を説くことなんです。それには仏教を研究しないといけませんし、仏教について考えて、人に話すことです。
こうすることで、あなたの行いが自然と正業になるんですね。ちょっと世間で言う正しい行いとは違うと思ったかもしれません。
でも、これが仏教で言う正しい行い、つまり「正業」なんです。 - 正命(正しい生活)
正しい行いをするためには、正しい生活をする必要があります。それには、何が正しいか、何が悪いのか、正しい行い判断をおこなうことです。
もちろん、1.から4.ができていれば自然と正しい生活もできるでしょう。健康で生活に不自由なく過ごせること、家族を大切にすることもそうですね。
暴飲暴食や夜ふかし、ましてや犯罪を犯したりすることは正しい生活とは言えません。
これらは最低限守らないといけないことです。しかし、仏教を学ぶ人にとって、正しい生活とはなんでしょうか。
それは、仏教を研究すること、そして解脱して「宇宙は自らを無から生み出すことができる。」と気がつくことです。 - 正精進(正しい努力)
便利で何でも手に入り、何不自由なく生活ができる日本なんで、決まった仕事を決まった時間だけ働けば生きて行くことはできます。
ほんと、努力しなくても生きて行ける楽な人生を送ることができますね。あとはゲームやスポーツ観戦をしていれば楽しいので、何かに努力して取り組むことは必要ないんですね。
仏教徒は、常に自己の向上を目指して努力することが求められます。同様に、科学者たちは常に新しい発見を目指して努力を続けています。 - 正念(正しい気付き)
自分の内面と外界に対する気付きを持つことが重要です。これは、研究や観察における集中力と洞察力に相当します。 - 正定(正しい集中)
最終的には、深い集中状態に至ることで解脱に至るとされます。科学者たちが複雑な問題を解決する際に必要とする集中力や洞察力も、これに通じるものがあります。
八正道で解脱する!
つまり、八正道が極まると最終的に解脱するのですね。どういうことが言うと、例えば、相対論、量子論を見極めた人たちを考えて見てください。
ホーキング博士は、「宇宙は自らを無から生み出す。」と言いましたが、これはもう解脱者の視点なんですね。
何で真空が宇宙を生み出すのかと言う問いに、最初に神様がいたからではなく、初めから宇宙は真空の中に生み出され続けているのが正解なんです。これこそが解脱した物理学者の考えです。
八正道のまとめ
八正道の8つの要素
1.正しい見方
2.正しい考え方
3.正しい話し方
4.正しい行い
5.正しい生活
6.正しい努力
7.正しい気付き
8.正しい集中
八正道を理解し、実践することで、仏教の教えを理解できるようになります。八正道を現代的な文章で考え直すことは、より広い視点から宇宙や人間の存在する意味を追求することにつながっているのですね。
最終的には八正道を極めることによって、仏教では解脱に至るとされます。
また、現代においては、八正道が物理学者たちのように宇宙の真理を追求し、宇宙について深い理解を得るきっかけになるのです。
八正道とは、単に正しく生きることだけを言っていると思っていたかもしれませんね。それも大切なことなんですが、正しく生きるためには、結局は仏教を研究することに尽きますね。
正しく生きると言っても人によって何が正しいのかは判断基準が違いますから、間違ったことをしかねないです。
正しく生きるための正しい基準を教えてくれるのが仏教です。そのガイドラインが八正道なんです。
さらにワンランク上の八正道に行くためには、なぜ宇宙が生まれたのかについて考えることです。その答えは法華経に書いてありますので。
何事も基本が大事なように、仏教を学び初めた人にとって八正道は避けて通れない学びの基本です。日々このことを忘れないようにして八正道を実践して行きたいものです。